8月9日
●馬嘶劍鳴錄 (承前)
七月一日( 又行くこと半里許、▣▣▣▣▣▣一人を倒すもの 二日 午後五時晉州に着す、馬山浦より十四五 三日 此日陰曆六月朔日に當る、朝、晉州の牧 晉州より馬十匹(馬夫十人附)を率き去る、夕方道
郡司に▣▣て馬を供せしめ晉州に向ふ、德村晝飯
大雨傾盆、非常の高い處から非常の低い溪間に向
つて、投げて見た、天地轟然。
あり、他が死んだ振りした故搆はずして去りしと
云ふ、午後七時斑城に泊す。
里、將に晉州に着かむとする時、山から見下ろし
ての評議あり、此間の雄論快談は迚も盡せぬ也。
司兵を郊外に觀す、大將は馬に乘り、スーツとし
て行く、總計百人許、▣▣▣側に在り喧嘩を吹掛
ける、面白き立廻り有りてトゞ彼れ謝す、少焉に
して次將來り、予輩の劍仗を帶べるを見て慇懃に
問ふ所あり、大に吹き飛ばし、第一等官に會はむ
と要す、次將喫驚、直ちに先導を承諾したれども
公文を見たし抔言出せり、イヤ貴樣には見せぬコ
チラから出向くと爭ひ、打ちやつて直ちに大將許
行けば早く逃けて無し、先づ百事コンナ筆法也。
內に着す、此所にても監司を訪はむとしたれど監
司の城は川向ひに至り、大水の爲め渡る能はずし
て已む、宿屋をば割符手形で通る、 (未完)