10月30日
各地の東學黨鎭靜に守備隊派遣
東徒征討[廣島十月二十八日午後十一時二
分特派員足立莊氏特發、二十五日午後十一時
仁川發]
さきに朝鮮兵の應援として京城より派遣し
たる守備隊、途中にて東學黨の巨魁一人を
捕え、水原府に預け置きしに、東徒はこれ
を奪わんと欲し、その牢屋を脅かせりとの
報ありしため、朝鮮政府は兵を派せんとし、
外務大臣より我が兵の助けを請いたる趣き
にて、杉村代理公使より出兵の照會あり。
よって二十五日午後五時、仁川守備隊より
人夫隊を水原に向け派遣せり。さきに派遣
せし守備隊は、公使の要求あり、一は水原、
牙山を經て定山まで、一は竹山、鎭川を經
て忠州に至る予定なり。全羅道の感
安、古阜及び慶尙道の開寧、淸州とも、東
徒集合の報告あり。