3月12日
東學黨大巨魁
東學黨大巨魁全祿斗は尙ほ日本領事館に拘置し病
を養はしめ居りしが最早快復の見込十分あるに付
き今日法務衙門に引渡す筈なるが審判一節は我內
田京城領事も陪審する筈なりと云ふ、已に法務衙
門の審判に附せらるゝ上は死刑は免る可らざるべ
し就ては責めては其容貌を撮影し與へたしとの某
寫眞師の乞に依り撮影を許されたり、人あり私か
に全祿斗に說くに日本公使に情願して命ち乞ひを
なさんを以てす、彼れ憤然聽かずして曰て此期に
及んで如何ぞ左る卑劣心をか有すべき吾は死を俟
つこと久しと