6月20日
●東學黨の現狀 東學黨は韓廷
の官人中に(或は閔族中にも)同志あり此等の官人
は閔勢道が袁總辨と謀りて淸兵の來援を求め爲に
日本よりも大兵を出すに至りたるを非とし廷議爲
に紛紛たり又此面面は東徒に告げて此際妄動する
は日淸の干涉鎭壓を招くの基にて甚だ不可なりと
の旨を示し東徒も實にもと同じて少しく差控居る
より京軍勝利なとの報を傳へたるならんといふ果
して然らば淸兵が進まざるも亦餘り深入して韓廷
の內外に滋蔓する韓人の氣を損ねざるを努め居る
爲には非ざるか韓廷の朋黨と淸國政府の思案との
ため今日の狀を呈し居ることは殆ど疑ふべからずと
云へり