6月22日
●全州攻陷落の說に就き(二十
一日午後七時四十五分馬關西村時輔發電) 釜
山にて全州陷落の說あれど信ずるに足らず
●日本漁民及漁船(同上) 目下
慶尙、全羅二道沿岸に我漁民一萬漁船二千もあり
被害なきを保せず保護必要なりといふ
●東學黨(二十一日午後四時三十分東京
發電) 東學黨の形勢に就き區區の說あるも去
十六日釜山發にて其筋へ達せし報に東學黨の氣焰
衰滅の模樣なく食料も三箇月ぐらゐを續け得べき
だけ貯蓄し今は忠淸全羅二道の各城に籠居せり直
ちに進まざるは彼等が必要とする勢援をなすべき
農民等が目下稻作の時季に際するを以てならん韓
兵又は淸兵と未だ交戰の報知あらざるに黨軍平定
せりとは其實を得ざる報ならん故に黨軍の氣焰衰
滅せりとは未だ確信するを得ずといふ者あり