11月30日
●討賊詳報 (廣嶋發)

二十八日仁川發三路分進隊より今日までに到達
せし報左の如し

去二十三日セイフウ(靑陽？)發東路分進隊長の
報に賊永川に集合の確報に接するを以て京城よ
り派遣の一中隊と共に此賊を擊たんとするに賊
は江原道寧越地方に遁走したるを以て此中隊と
協議事に從はんとあり其後報なし

二十四日發在淸州南少佐の報に賊は靑山文義魯
城の各地に在るよし又此隊は二小隊より成る支
隊を要せん錦山珍山を經て淸州に至らしめ本部 と殘餘の隊は西路分進隊と合する見込なりと

又文義發南少佐の報に廿三日文義の賊を擊拂ひ
賊根の據地四迷樓を衝き賊七名を斃し七名を生
擒せり賊は西南に退却す四迷樓の賊は一萬餘な
りと黃州附近には二三萬の賊あり內支那兵四五
十人ありと此隊は二十五日燕岐二十六日黃州に
於て西路分進隊と合する豫定なり

仁川にて 伊藤司令官